スポンサーサイト

--.--.--.--.--:--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

「風たちぬ」観てきました

2013.08.08.Thu.21:25
途中中ダレで少し寝てしまったけれど、最後まで観た感想としては、「佳品でした」
物語としての結構を度外視して、盛り上がりも少なく淡々として流れていく時間が、とても心地よい。

ただ、面白いか面白くないかと言えば・・・「わけがわかんない」そんな映画でした。
堀越二郎の七試単戦開発から九試単戦開発に至る、技術系の「プロジェクトX」話と。
堀辰雄の「風たちぬ」の純文学の悲恋物語。
相いれぬとまでは言わないけれど、全く別の系統の物語のキメラが、この映画でした。
前半の三菱重工業就職から七試単戦開発失敗までは、「プロジェクトX」
その後の九試単戦開発では比重が飛行機開発よりも純文学に行ってしまった。
前半はプロジェクトXなのに技術系の話は全くなし。(枕頭鋲が単語として出るだけ)
知識がある人は脳内補完できるけど、一般の人には何やってるのか全くわかんないだろうなあ。
後半はなにやら仕事と恋を両立させようとして結局恋は破れてしまった・・・と言うべきなんだろうな。

物語としてはまったくもって未消化なんだけど、宮崎駿の意図はそこにはないんだろう。
それよりも、庵野=エヴァ=秀明の演技、悪くないじゃん。
あと、飛行機の爆音をすべて人の声でやった、そこにこそ、この映画で描きたかった芯があるのだと思えました。

飛行機が好き。
血沸き肉踊る躍動感ではなくて、空を自由に翔ぶ飛行機への夢を、堀辰雄の詩的な文脈で描きたかった。
だから、飛行機の音は人の声だったんだと思う。
人の声を擬音にすることで、詩の朗読のような効果があった。
詩は、朗読することによって真価を発揮する。
ゆっくりとした、丁寧な日本語によるセリフまわし。
物語じゃない、詩。
だからこそ、朴訥とした、余計な感情のこもらない、棒読みの庵野の声がよく似合う。

映画「風立ちぬ」は物語としてみると、間違えてしまう。
これは、詩なんだよ。
大正から昭和の古き良き時代。激動と不景気と戦争に塗りつぶされた一方、
現代から見ると懐かしく最良であった時代。
それを飛行機と堀辰雄に仮託して、詩として描き出そうとした。

そう思います。
コメント

管理者にだけ表示を許可する
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。